最近考えていること
最近よく考えていることがあって、野菜とか、畑とか、水とか、身体に入ってくるもの。
それから、歩くこととか、走ることとか、本を読むこととか、歌うこととか、暮らしのこと。
これらは失われることのない学問の分野で、これから生きていく間ずっと考え続けていくこと。
いや、人間が存在して、彼らが生きていく限り。これを楽しもうと、幸せになろうとする限り、切り離せないものだと思う。
ずっとこういうことを考えていたいと思うし、出来れば、この学問に接しながら暮らしていきたいと思う。
土木とは
さて、僕の専攻している分野は土木工学である。
土木工学は英語で"Civil Engineering" - 「市民工学」と言い、"Military Engineering" - 「軍事工学」の対になる言葉として、幅広く、市民の暮らしに関わる学問としてとても昔から存在している。
言いかえれば、市民の生活すべてに関わる工学である。
土木工学と聞いてイメージするのは一般に「ダム」「橋」「道路」「堤防」などだと思うが、要するに「これがなくっちゃ生きていけない」分野。
これがなくっちゃ、川は渡れないし、車は走れないし、渇水になれば断水するし、大雨が降れば洪水になるし、伝染病は蔓延するし、地震になれば…なかなか助けは来れないし津波から逃げる場所がないかもしれない。
だから僕ら土木工学の人たちは、少なからず「世のため人のため」って思ってるし「安全第一」に計算して構造物を作っている。
損得勘定で動かない人たちが、比較的多いんじゃないだろうか。
そんな土木という分野にとても魅力を感じている。
また、その中でもコンクリートを専門に扱う「材料土木工学」の研究室では「植生」「ヒートアイランド抑制」「水の浸透性」などの付加価値を持つコンクリートの研究を行っていたり、コンクリートの非破壊検査を行ったりと、コンクリートをもっと身近なものにしようとする動きがある。
しかし、やはり僕らのやっていることは地味である。
目立つのは大型公共事業が多く、もし、理解が得られなければ「税金の無駄」という言葉の矛先になる。
「世のため人のため」と動いている僕らに向けて、社会は「コンクリートから人へ」なんて言葉を突き付ける。
コンクリートがなければどうなるか。
上下水道も、道路も、橋も、鉄道も、堤防も、ダムも、生活の基盤となるものほとんど全てに使われている万能の素材に対して、今までの恩恵を顧みず、お役御免と「NO」というのは如何。
より身近な、愛される学問へ
土木は全ての生活の基礎を作る学問である。
生活の大部分がこの上に成り立っていて、こんなに身近で接しやすい学問は他にないんじゃないかと思う。
ここに、地域活性の基礎がある。もちろん、都市計画も土木の分野だ。
道路網、鉄道網、水道管などのライフラインといったインフラストラクチャーの整備から、非開発地域を指定して農業や林業を行い、洪水時の氾濫原として都市を守ることに使ったり、都市の肥大化を抑えることで都市の中心に多くの機能を持たせ、周辺から独立した小さな統治の仕組みを作る。
政治、経済など、幅広くすべてのことを見据えた都市計画は、全てのことに広く(浅く)知識を持つ土木分野の仕事だと思う。
ここに、自己の損益など、考えることができるだろうか。
その都市の将来像を考えながら、良い方向へ開発したくなる(思い入れのある)都市は、やはり地元、埼玉県の都市である。
地元、埼玉県のどこかで、長く暮らしていける都市作りに携わりたいなと、思う。